レッツ ブリリアント 2021/04 第84号

発行者
精神障碍者社会復帰施設
特定非営利活動法人(NPO法人)ブリリアント 施設長 曽我 洋秀

住所 〒 441-8145 豊橋市駒形町字坂口56番地
TEL 0532-46-0033
FAX 0532-46-0163

URL http://brilliant-gh.sakura.ne.jp/

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令和3年4月15日発行

新年度を迎えて

曽我洋秀

 この原稿を考えてテレビを見ていると、仙台育英高校の主将の選手宣誓があった。思わず目頭が熱くなる言葉、この一年日本中や世界中で、多くの困難があった。それぞれ、多くの物を失いました。深い悲しみを受け入れることは、困難でした。しかし多くの学びを得ました。そうして多くの方に感謝をありがとうございます。東日本大震災からも10年経ちました。ご支援を頂き、随分と回復をしました。これからの10年は、私達が新しい日本の力になれる様頑張ります。という力強い言葉でした。10年経ってやっと、震災を受容できたのでしょう。

 精神障碍の方々が回復して行く時、やはり、受容と言う事が必要だと思います。私もこの施設に関わって15年目になりました。後10年は私達が、障碍者の力になれるように頑張りたいと思います。ありがとうございました。

新型コロナの流行の中で

白井千雄(寮生76才)

 新型コロナの流行で大変な時に、変異ウイルスが増加してきたので、先行きが不安です。体調を崩さないように毎日散歩を続けています。

 ブリリアントの畑で春ジャガを植え付けました。今年から落葉によるマルチを作って大玉のスイカを作ろうと思っています。その他にも色々な作物を育てようと思っています。

ブリリアント菜園ノート

前田武志(寮生24歳)

 今年からブリリアント菜園ノートを書くので、これから新聞にも載せていきたいと思います。

 今回は、春に種から苗まで育てて畑に移植し収穫までをする野菜の名前を発表していきます。

 一つ目は、そうめんカボチャ、
 二つ目、普通のカボチャ
 三つ目、茄子
 四つ目、ブロッコリー
 五つ目、ゴーヤ
 六つ目、ささげ
 七つ目、つるなしいんげん
 八つ目、くろ瓜
 九つ目、黒スイカ 

 という感じにいろんな野菜を育てて、最後は育ってくれたことに感謝してみんなで食べたいと思います。

東日本大震災から10年

佐藤雅浩(寮生49歳)

 東日本大震災から10年がたちました。当時のことを思い出すと、豊橋では被害が少なかったせいか、テレビからの映像がとても印象的でした。あの頃、世の中ではテレビのデジタル化を進めていて、ちょうどアナログテレビからデジタルテレビに買い替えたばかりだったので、リアルタイムで鮮明な津波の映像を見ることとなって、とても複雑な気持ちになったことをおぼえています。その時思い出したのは、阪神淡路大震災の時に見た、テレビに映し出された火に包まれた街並みのことで、その時も複雑な気持ちになりました。まだまだ復興半ばですが、さらに復興が進むことを願っています。

三ヶ月になります

酒井 貢 (寮生)

 ブリリアントにきて三ヶ月になります。

 体調を崩しかけたことも、数回ありました。しかし、何とか回復して、生活することができました。

 畑の仕事は、今、春大根とホウレンソウとミズナをまき芽が出てきました。もう少しすると間引きです。じゃがいもも、種を植えることができました。

 これから、夏野菜のための準備をするつもりです。なす、ピーマン、トマト、きゅうりなどを植えたいと思います。

松本発、人形劇座の出前巡業

杉浦 依和夫 (支援者・ヨガ講師)

 長野県塩尻に招かれてのヨガ・導引教室が、早や3年目に入った。この地での皆さんはお年を召しながら元気いっぱいである。そんな中でひと際異才を放つ女性がいる。

 松本市を拠点に社会派劇と言える『性や人権、命の大切さ』を伝える「がらくた座」を主宰する木島知草さんだ。子供は10円、大人100円で人形劇や紙芝居を楽しめる「10円劇場」を開いている。

 木島さんとは10年来の知人である、教室の望月主宰が早速、動いてくれて、4人での観劇ができることになりました。自宅内の舞台セットにて、演目は「赤ちゃんの誕生」 “語り”から二役のセリフを喋り、囃し立てのハーモニカは吹き手指人形で男女の恋愛~人形で男女の交接~出産・臍の緒切断までをリアルに表現するものでした。声質も通り、聞き取りやすい語り口に相俟ってそのエンターテイナーの高さを窺える。

 性のタブーに挑むお話ですが、知識や多様性をなんなく伝える力があるようだ。聴衆の我らもとてもほっこり、幼少の心にもしかと入るだろうと想像する。

 ここでは、事前に彼女のお話から、自己紹介、心身をほぐす体操を促し、そして演目を幼稚園小中学校で行った時のDVDをスクリーンで見、いよいよ劇にはいるのです。このDVDに映し出された子供たちは、身じろぎせずに見、感想に応じるインタビューは快活である。この子らが青春を迎え、正しい性を培って世に伝道してくれることこそが、知草バァの願いでしょうか?!

 学生時代から始めた人形劇は今年で49年にも及ぶ。愛称は“ちいばあ”、ますます円熟味を帯びている。

 コロナ禍で講演会が減り、月に一度自宅で公演し、暖かな日には庭で行っている。劇に登場する個性豊かなキャラクターたちや道具は、すべて手作り。素材は古くなった靴下やストッキング、傘、段ボール、古着などを一つずつ仕上げては命を吹き込む。

 絵も文も書くことも好きを通り越して上手い。とりわけ、イラストと文章を飾った「つぶやきカレンダー」は40年に及ぶロングランで、全国に読者がいる。うつむき加減の少女が命、自然や生き物への慈しみ、平々凡々と過行く日常の尊さをつぶやく。モノトーンの図柄は人の温かみを感じる。

 木島さんは島根県浜田市出身、日大芸術学部卒業後、人形劇のプロを目指し東京都内で腕を磨いた。「中村哲さんを伝える会」の語りべ、「世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ」の読み聞かせや、俄かオープンの「憲法カフェ」では朗読、フリートークしてその論を投げかけている。

こんな彼女の集大成というべき劇団を放って置く手はない。ここ豊橋でも産声を発してほしい。幼稚園・学級学校などの団体・施設に限らない、小さなグループ問わず、僻地いとわず巡業するがモットーの劇座である。ぜひ、皆様、お声を掛けて(上げて)下さい。

(参考) 一部文面は、木島さん編集・発行の「風知草通信」及び、信濃毎日新聞社発行の地域新聞・インタビュー記事より引用しました。

※つぶやきカレンダーは、2年分'21.3~'23.2.全14ページ、サイズ(タテ×ヨコ)=32×16センチ。一部500円にて発売中(数に限りあり)。

※ 上演は1時間半ぐらい、セットの準備、など半日を要します。本人とスタッフ一人の宿泊代、交通費がかかります。なお、その後のお話会、意見交換会もOKです。

新型コロナウィルス感染症について

小柳津昇久(寮生61歳)

 マスク、手洗いをして感染症予防に気を付けています。

   顔あかめ 怒りしことが あくる日は

   さほどにもなきをさびしがるかな

             歌人 石川 啄木

 意味は

 「昨日は顔を真っ赤にしてあれほどに興奮していた自分の変わりようがとてもさびしく感じられる。」という意味です。

☆彡新年度を迎えて振り返りながら思うこと☆彡

鋤本恵美(支援者、ボランティアグループ"ふれあい”代表)

「ひたすらにまっすぐに」"思い通りにならないこと、上手くいかないこともあります。それでも、自分の素直な想い、持ち続けるようにしたいですね” と3月の月訓カレンダー。

 雨の音を聴きながらゆっくり支度をした朝、「垂れ梅さんおはよう。今日は雨ね~風さんも吹いてるね~」傘をさして、雨粒の音を聴きながら、カメラをのぞくわたし。。。

 なぜか最近ピントが合わないな・・・ぼんやり写る梅の花。なんでぼやけちゃうのかな

ねぇ〜カメラさん

わたしに似てきちゃったのかなぁ〜。なんて思ったお出かけ前、、

すっかり携帯を忘れて出かけちゃった、、、

 帰宅して、一安心したところに、ピンぼけの梅のお花を見て、ふと思ったのよね。

「そうねはっきり見えない方がいいこともあるよね。きっちり見えない方がいいのかもね」

 振りかえると、なんだかわかんなくなる時も、先が見えない時もたくさんあったけど、はっきり見えないからおぼろげだから、ただただひたすら歩み続けてこれたのかも知れない。時おり“立ち止まりなさい”と信号がでて、動きをとめてひと休み。こんな時は、不安と迷いが頭の中をくるくるくるくるぐるぐるぐるぐる~体も、うめき声・・・

目を閉じて五感をシャットダウン。おやすみなさいの日が続く。そして。。時が来て充電完了。。アップデート更新。この繰り返し・・・繰り返し・・・繰り返し・・・

 気がついたらまっすぐな道が後ろにも前にも続いてる。おぼろげに見える道がまっすぐに続いてる。しっかり見ていたいきちんと見ていたい鮮明に見ていたいと歩んできたけど、、、もういいかな〜。ぼんやりぼや~ん。ピントが合わない方が、やんわりほんわか心地いい

な〜。わたしもそんなお年頃。

 出来ることがひとつひとつ少なくなって、ただいま一つ一つを断捨離中。これからも必要なこと、これからもできること、これだけは続けたいこと、わたしがわたしであるために必要なことが見えてくる。そんな今のわたしが大切にしたいことは一つだけ。

 「素直な想いを持ち続けること」そう、このままひたすらまっすぐに~。(*^_^*)

この、ふた月。自分と向き合う日々。心と向き合い、体と向き合う日々。自然を通して出会う場、出会う人を通してたくさんのメッセージを頂いた。ひとつひとつが宇宙の采配、天の采配。

 必要な時に、必要なことが備えられていることに感謝。起こる出来事には大切なメッセージ 「暗号」が書かれてる。その「暗号」を紐解いていくことがなんだか楽しみだな〜と、今はそんな風に思える。 こんな時はぼんやり写るお花も。。雨のしずくもきれいね。秘められた美しさ、ためらうような輝きも美しい。

なんだか、わかんないけど。。。

不思議な不思議な宇宙の采配、天の采配をながめていたい。楽しんでいたい~。

不安は消えたとは言えないけど、迷いはなくなったかな。今日もありがとう♡

たくさんたくさんありがとう♡   ありがとうおかげさま(^-^)ノ

花と私

理事長 内田里枝

 ブリリアントの庭は今、春の真っただ中。オレンジ色の金仙花や色とりどりのビオラが咲き誇り、ヒヤシンスも、むらさき・エンジ・白・ピンクとかわいい顔をのぞかせ、水仙も白や黄色の花を風になびかせている。

 中庭に行けば、雪やなぎやあんずの白い花が今満開で、あんずは今年の豊作が期待される。

 ブリリアントを出ていつもの散歩コースを歩けば、今を盛りと、‶やぶつばき“が咲き、畑の土手には、つくしがニョキニョキと顔を出す。この時期ブリリアントの食卓には、‶つくしの卵とじ”が登場する。何回も出すと皆から「また?」と言われそうでチョッと気が引けるところだ。そして、ブリリアントの食卓テーブルには、いつもその時その時の季節の花が飾られている。彼岸花の咲く頃は散歩も又楽し。両手いっぱいの彼岸花を抱えて私はいそいそと帰ってくる。

 今の時期の楽しみは畑のアチコチで忘れ去られたブロッコリー達が黄色い花を満開に咲かせていることだ。まるで造花のブーケのようでかわいくて私はそれをこっそりいただいてブリリアントのテーブルにドンと置く。

 真っ赤な‟やぶつばき”もきれいだけれど、ポロッと花が落ちると、その花から蜜がこぼれてテーブルにくっつく。子供の頃にはよくその蜜を吸ったものだ。チュルッと甘くておいしかったのを覚えている。しかし現実は少しやっかい。蜜が乾いてしまうとなかなかふいてもとれないのだ。それで最近は‶やぶつばき“の登場はなくなった。

 ブリリアントにはまた、みかんの木がいろいろある。はっさくや甘夏の花が咲くころになると、窓をあけると甘いかぐわしい香りがフワーとただよってくる。何とも言えない幸せな気持ちになるものだ。そんな時私は唱歌「みかんの花咲く丘」を思い出し口ずさむ。

 もうじき、4月になるとチューリップが咲き出す。支援者の方から球根をたくさんいただいたので、今から楽しみにしている。孫達の喜びはしゃぐ姿が目に見えるようだ。

 チューリップの花が終わると、ゆりや菖蒲やあじさいの季節となり、夏の花へと変わっていく。夏は朝顔やひまわりやペチュニアが私達の目を楽しませてくれる。花の力は偉大である。きれいな花がテーブルにあると私は元気になる。花がしおれてしまうと、どうにも気分が落ち込むのだ。そんな花からエネルギーをもらい花と共に生きている私なのである。

行事報告令和3年1月~3月

1月
1/1 (金)初詣(駒形神社)、新春カルタ大会
1/3 (日)初詣(金剛寺)(竹島)
1/7 (木)お話し会
1/9 (土)畑の仕事、ブリリアント見学(西上さん)
1/14(日)お話し会
1/16(土)片付け
1/21(木)お話し会
1/28(木)お話し会
1/30(土)庭木の片付け、畑の草取り
1/31(日)曽我先生カウンセリング

2月
2/2 (火)節分、豆まき、恵方巻作り
2/4 (木)お話し会
2/11(木)お話し会
2/14(日)梅見(向山公園)、ラグーナ
2/18(木)誕生会
2/20(土)畑の仕事、防火訓練
2/25(木)お話し会
2/27(土)畑の仕事
2/28(日)曽我先生カウンセリング

3月
3/3 (水)ひな祭り
3/4 (木)お話し会
3/11(木)お話し会
3/13(土)畑の仕事、買物ツアー(種、肥料等)
3/18(木)お話し会
3/20(土)畑の仕事、
佐溝コレクション「東北大震災あれから10年」(蒲郡図書館)
3/21(日)餃子教室
3/25(木)お話し会
3/27(土)お花見(向山公園)
3/28(日)曽我先生カウンセリング

ブリリアントにご協力いただいた方々

北川藤良様、鋤本恵美様、澤田竜弥様、杉浦依和夫様、森下昌洪様、曽我洋秀様、佐溝力様、山口京子様、井上浩様、菅谷君男様、稲村絹代様、豊橋善意銀行様、カリオンビル様、豊橋市社会福祉協議会様

ブリリアントにご寄付下さった方々

金原博昭様、天野裕子様、曽我洋秀様、鈴木静子様、服部京子様、船井様、山本様、生沼雪子様、野崎明様、吉田市子様、金子様、木下真男様、高橋洋子様、沼田様、中尾泰敏様、北川藤良様、大橋様、藤井様、 (株)造船サービス様、佐藤勝紀様、河合邦明様、河合きほ様、伊藤剛様、鋤本恵美様、豊橋善意銀行様、

いろいろとご協力、ご支援ありがとうございました。

編集後記

 この間ブリリアントのメンバーは、佐溝力さんのコレクション「東北大震災、あれから10年」を見に行ってきました。このいろいろな資料は社会的財産になると思いました。佐溝さんはブリリアントにとっても、ありがたい支援者です。

内田 里枝

 先日、皆で餃子の餡を皮で包んで作りました。出来合いの餃子と違い、弾力があり噛むごとに味わい深く、とても美味しかったです。何でも買えば簡単に済む便利な世の中ですが、「手作り」というのは心を豊かにし、かけがえのない幸福をもたらしてくれます。

佐藤 雅浩

 今回から伊藤剛さんに代わって、‶レッツブリリアント“の制作のお手伝いをさせていただくことになりました。伊藤さんほどパソコンに詳しくはありませんが、頑張っていこうと思います。

内田 一恵
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