レッツ ブリリアント 2004/11 第17号

発行者
精神障碍者社会復帰施設
特定非営利活動法人(NPO法人)ブリリアント 施設長 内田 秀司

住所 〒 441-8145 豊橋市駒形町字坂口56番地
TEL 0532-46-0033
FAX 0532-46-0163

URL http://brilliant-gh.sakura.ne.jp/

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平成16年11月1日発行

心の健康フェスティバル「ハート・イン・東三河」
ブリリアント祭りをよろしくお願いします。

施設長 内田秀司

 今年も恒例のブリリアント祭りが近づいて参りました。それともう一つ、心の健康フェスティバル「ハート・イン・東三河」のふれあいコンサートにも「ブリリアント」が出演させていただく事になりました。寮生によるコーラスグループ「スターダスト」もいろんな施設への慰問で磨きがかかり充実してまいりました。そんな成果を感じて頂ければ嬉しく思います。今回のブリリアント祭りでは初めて野外コンサートを企画してみました。

 その他にフリーマーケットや、バザー、が有り、模擬店では名物ブリリアントうどん、うずらの焼き鳥、おでん、カレーライス、手作り五平餅など盛り沢山のメニューを用意しております。また、空クジなしのお楽しみくじ引きもありますので一人でも多くの方々をお誘い合わせてお越しくださいますようお願い申し上げます。

9月は4人の誕生日会

平林泰代(寮生32歳)

 9月23日ブリリアントで私を入れて4人分の誕生日会をやってもらいました。4人とは世話人さん、世話人さんの息子さん、新入りの柴田さん、と私です。夕ご飯には私の希望で散らし寿司をいただきました。とても美味しかったです。

 食べ終わると地下室で皆で卓球をして遊びました。皆の気配を地下に感じたのか、愛猫シロも遅れながらやってきました。ピンポンの球がラリーで行ったり来たりするのに気をひかれたのかシロが卓球台の上にジャンプしてピンポン球に飛びついたり、目線で右、左、右、左と首を振っていたのがたのしかったです。シロも家族の一員なんだなーと思いました。

 私もブリリアントに来て2回目の誕生日となり、少しずつ皆と仲か良くなる事が出来、とても幸せな毎日を送っています。これが続くといいなあとおもいます。これからも皆と一緒にいろんな事をやってけたらいいです。

 奥さんに注意されたら気をつけて直していきたいです。私を2年間見守ってくれて有り難う御座いました。

映画 「夢を追いかけて」を見て

藤田一夫(寮生55歳)

 この映画は全盲というハンディに屈することなくひたむきな努力によって一つ一つ夢を実現させ、更に新たな夢にむかって努力し続ける河合純一さんの夢と勇気を描いた実話です。生まれながらにして手術しても完治せず、いつか全盲になる運命である少年が学校の教師になる「夢」を見て中学校で成績優秀なるゆえに東京に上京し、高校、大学と進むと同時に水泳もパラリンピックに出場して金メダルを取るほどの実力ある少年の物語である。全盲になりながら社会科の教師になり、夢がかなう。

 私に勇気と希望を頂きました。この主人公の河合純一さんと私の違いは全盲でも努力すればこれだけの事がなしとげられる力が有る事を証明させたのに私といえば何が出来るんだろうと自問自答する毎日です。私は努力を出し切ってない今何をすれば良いのかと思うとき、父親としての人格にそなわる人間に近づけることを努力すべきではないだろうか。そこで、いろんな勉強をすると共に女を食わしていかなければならない。その努力をしなければならないので、その答えは社会復帰だと到達した。今の私が恥ずかしい。この映画を見た時思いました。

浜名湖花博の思い出

匿名希望(寮生21歳)

 9月25日に善意銀行の招待で寮生3人と奥さんの4人で、浜名湖花博へ行ってきた。ラジオでもたびたび花博良かったとか一日では回りきれないほど広かったと言っていたので一度はどういう所だろうかと思い、行って見たいなと思っていて、その夢が実現した。

 8時20分ごろブリリアントを出て市役所へと向かった。この日は少し曇り空で大丈夫かなと心配していたけど皆の心がけがよかったのもあって何とか雨は降らなかった。私達のほかにもいろんな作業所の人達が来ていて皆合わせると340人もの人が花博に行くことになっていてびっくりした。9時頃に市役所を後にして一行は1号線を走り会場の浜名湖へバスを走らせた。バスの中ではバスガイドさんが花博についてのいろんな説明とパビリオンの紹介をしてくれてあっという間に到着した。会場に着いてからは自由行動だったのでブリリアントの一行はまずどこに行くか歩きながら考えていたが“青いバラ”を見たいという意見が出たので青いバラを探しに歩き回った。

 歩いたのは良かったけど人人人ばかりでおまけにブースの中は私が思い描いていたよりも物凄く広くて、さんざん渦巻きの順番待ちを巡回してやっとの思いで到着した。途中いろいろな美しい花たちに感動しながら、少しくたびれてきたなあと思った頃やっと“青いバラ”に着いたのでした。ところが実物は無く、プラ看板で「青いバラを展示するのは法律で禁止されています。」とのインチキ展示になっていて、ただ写真が何気に植木鉢に突き刺してあっただけだった。がっかりした私達は一気にどっと疲れが出て、せめて“青いバラ”にちなんだ青色ソフトクリームを食べ、休息を取ったのでした。皆口々に、「こんなのインチキだぁ!!」と文句を言ってました。

 次に目指したのは奥さんが「一度は行きたい。」と言っていた花博の目玉、モネのコーナーで、特に“睡蓮の池”とモネに関する最新的な資料館でした。目玉だけあって、花博の会場では一番入り口から遠い所にありました。芸術的なセンスの良い奥さんはしきりに資料館の説明を見ていました。私はあまり、わかりませんでした。お金がもったいないとの一念で池までの往復と池一周とを全部歩いていった私達は帰りの時脱水症状になったけど、奥さんが気を使ってくれて所々でカキ氷や冷たいジュースを恵んでくれて、何とか花博を一周することが出来ました。

 一日中散歩でもしていたように疲れたけど、会場作りがとてもしっかりしていて所々に休憩所があり、とてもよかったです。天気がもう少し涼しければ花の良さを楽しめたかもしれないけど、残念ながら暑すぎて苦行になってしまいました。

 奥さんの親戚で花博に2回以上行っている人の話では7月、8月の頃には本物の“青いバラ”があったそうです。私達も、もう少し早ければと思うと少し残念でした。でも、皆と一緒に花博に行けていろんな種類の花を見れてとっても感動しました。

 次は“愛・地球博”に連れて行ってくれるといいのになぁ・・・・・・・

やさしくて温かいお祭り

宇野和男(寮生39歳)

 去る10月11日に、ブリリアントの寮生の中で行きたい人だけという条件で豊橋市小島町にある進雄社というちょっと隠れた神社のお祭りに出かけた。なぜ急にそんな事言い出したかというと、そのお祭りの幹事さんがブリリアントの施設長と友人で、「ブリリアント祭りでも例年好評な五平もちを出してくれないか」ということで、前日に私達ブリリアントの皆で70本位作って寄付したからだ。

 柴田さんと平林さんは用事があって行けなかったけど、藤田さん、Jさん、私宇野と元住人の白井さんと世話人さんの5人で出かけました。まず驚いたのは氷づけにした缶ビールを「どうぞどうぞ」と無料でくれた事でした。「内田さん、今日くらいビール飲んでもいいよね。」と甘えた私達は缶ビールを飲みました。普段殆ど飲まない私達には、すきっ腹に一杯はきつくてガンガンにまわりました。酔いの気持で祭りの境内を見渡すと、お客さんも幹事さんたちも、本心から一緒に楽しみ、遊ぼうという、温かく上品で、楽しいより、嬉しいという気分にさせてもらいました。とにかく食べるもの飲むもの全て無料の上、なんでもかんでもはじめて見る顔の私たちに、「お兄さん、これどうですか!」

 と、焼き鳥、ねぎま、焼きそば、かき氷など気前よくサービスしてくれたことが、なんともいい気分にさせてもらいました。

 金魚すくいでは、全滅だったのに、「おわんですくっても良いですよ。」と笑顔で慰められ、とりあえず3匹だけ頂きました。また、どじょうすくいでは、白井さんが大健闘し8匹くらい捕まえました。Jさんは必死にがんばっていましたが手首からニョロニョロ抜け出し、地面に出たのもありましたが、かわいそうにブリリアントに帰宅したらすでに死んでいました。皆で“ナムナム”を唱えて花壇に埋めてあげました。

 昼の腹ごなしの後、お楽しみ抽選会(DVDプレーヤーやホットプレート、オーブンレンジなどが当たるかも知れない)まで約2時間あったので、近くの海岸へ行き靴を脱ぎ、ジーンズもまくりあげて、無邪気に波の中に入って自然に包まれました。その海は波が高く、「うど」のため遊泳禁止という看板があったけど、若いサーファーにはそんな看板など関係なく次々に沖のほうまでサーフィンを楽しんでいました。しばらくそうしてたらまた、体の虫干しが出来て、気分もさわやかになってきました。

 時計をみて再び神社へ向かいました。タイミングよく着いた私達は、クジの券をかばんから出し、当選発表を祈るようにどきどきしながら半券の数字を見ていましたが、なんというべきか残念というべきか、1番違いでDVDビデオデッキが逃げていきました。その後さらに餅投げがありました。ブリリアントのある豊橋市駒形町の餅投げでは全部ただのお餅だけど、ここのは色の着いた餅は1個に付き1枚のタオルと手ぬぐいとトイレの紙に交換してくれました。結局外れは無いよ、どれでも何かもらえるよ!という企画の、温かさをつくづく感じました。

 大都会ではこんな温かいお祭りもできないだろうなぁ。田舎でもこんなに羨ましい事があるんだ。でもそれは普段からの近所付き合いの良さだから出来るんだ、などと勝手に思わずにはいられませんでした。どうせ小さな村祭り、まあ行って見るか、が大間違いで今回このお祭りに来て本当に良かったです。小島町の皆さんどうもありがとう御座いました。

体操と運動、そして行法

杉浦 依和夫(沖ヨガ研究家 50代)

 西洋医学の波が押し寄せる頃、栄養学、心理学をはじめとする身体生理学や運動論なるものが細分化されて、近代医学から現代医学へと変貌を遂げて来た。さらには、運動学からスポーツと称されて、各種の体の動かし方が理論上において研究され、政府の、とりわけ厚生省の認可のもと、体操が健康に留意するという理由からラジオ体操が瞬く間に全国に広がったのであります。

 一方我が国では、漢方医学からの鍼灸師などをはじめとする自然療術家、そして独自に体験体得した技の治療家、呪術家、祈祷師たちが実在していたのである。彼らの中には、従来からの医学の盲点を知り、現代医学から決別転向または併用しながらの医者もおったであろう。それだからこそ、“ラジオ体操亡国論”などと辛らつに唱えたのである。

 体操なるもので、病気が治癒するはずがないと言ったのであるが、それは、半分は的を得ており、半分は体操の本文を知らないのである。次から次へとボールや備品を使った各種体操がでているのは、その体操によって健康に留意しない一つの証左である。また、何々健康法とか何々療法とか、雨後の竹の子の如くでるのも同じこと。

 “体操”とは、体は操る、何を?!心を操ること、体を使って、心を安定させること。だから「体操心」と、私は捉えておりました。「健全なる精神は健全なる身体に宿る」は、体ありきを言っている。心身は、とうの昔は、「身心」と呼んでいた。身が主で、心が従であること。心は身体の影響を受けるばかりでなく、性格をも決定付ける素因なのであり、これが身心一如と云われる所以である。故橋本敬三氏が創作した「操体法」なるものがあり、現在でも全国に治療所がありますが、これなども自分で自分を治す療術です。この原理原則は、気持ちいい方向に、体をねじる、前後に倒す、左右に傾けることを体の各部ごとに行うものであります。体操と逆で、心で体の動かし方を聞いているのである。だから、心は体を操る、「心操体」といえるのではないかと。また、西式健康法を唱えた故西勝造氏は、体操は、体に操をたてることであると。操とは、夫に対して貞操をまもるなどというように、信念を貫くことですが、己の体に責任を持って死ぬまで人生を生ききることも、自分自身へ操をたてることであります。操は、「美竿」が語源で、逸品物の美しい釣竿は、節目をきれいに等比間隔で造っています。それはあたかも、幼年期、少年期、青年期、壮年期、老人期を上手に生きる証を、この竹になぞらえたのであろう。

 われわれの体は二足歩行なるゆえ、文明生活なるゆえ、身体を合理的に使えずにいることから、無理が生じて個性別に歪んだ体になっている。要するにからだの前後左右対称なっていない。伸びない方は縮んで血液はうっ血しているのであるから、大きく伸ばす体操、反対に弛緩しているところは力が入る体操としてやらなければならない。今の一括体操では、正体の人にはよいが、歪体には逆に無理になることもあるのである。

 ヨガは説く、「体操は、本来療術でなければならない。“療”とは異常を取り除くという意味である。」「体操も運動も体を動かすことに変わりはないが、誰にも共通の結果・効果がでてくるものは、すべて真理である。理屈でなく、こうすればこうなるという事実を体の面について集めたものを「行法」と呼ぶ。運動というのは、内臓の働きを良くし、筋肉を発達させ骨を丈夫にするという効果がある。体操とは体を整える操法という意味である。つまり、その時その人にとって必要なことを行うのが体操である。」と。ただ、運動は無理を続ける結果となることが多く、偏った体から内臓疲労に波及するから注意が肝要である。呼吸も体操はリズム呼吸であるが、運動は息を詰めることに違いがある。気持ちいい動き、呼吸が楽になる、脈が整うが、自分にあった体操であり運動である。

大家族 ブリリアント

世話人 内田里枝

 ブリリアントは今大家族になりつつある。慰問団、訪問交換グループのメンバーの寮生と支援者達。お話し会に訪れるお客様達。又、研修に来られる研修生の方々。毎年行なわれるブリリアント祭りをお手伝いしてくださるボランティアの皆様。全てがブリリアントの家族である。ブリリアントの玄関に入ってくださった人は私にとって親戚みたいなもの、とてもありがたく感謝している。

 時間があればおしゃべりして、ついでに食事でも召し上がれば、もう完全に身内ということになっている。

 「夕方5時頃ウロウロしていれば、夕食にありつけるよ。」と冗談に言っている私であるが本心、一緒に食事をしていってくださるさることがこの上ない幸せなのだ。初対面の人ならなおさら嬉しい。食事しながら、あーでもないこーでもないというようなおしゃべりがとっても楽しいのだ。

 寮生にとっても外から入ってくる風はとても新鮮で興味深く社会勉強になる。ブリリアントに集う人達は、皆社会福祉という同じ思いを持った仲間だ。同じ釜の飯を食えばもう同士である。皆で手と手をつなぎ合えば何かが出来ると思う。

 今ブリリアントはとても良い回転が始まっている。仲間達が集うたびに、それは実感としてひしひしと感じられる。同士よあつまれ! 心の悩みを持った人も!、身体のハンディを抱えた人も!、一般の人も!。

 皆で手をつないで大きな輪を作ろう。そして皆が幸せになる為にいろんなことをやろうじゃないか。例え今は種まきでしかなくとも、いつかきっと大きな花が咲き、実る時が来ると私は信じている。

行事報告 平成16年9月~10月

9月1日(水)ヨガ教室
9月4日(土)スターダスト歌練  
9月8日(水)「ブリリアント」慰問 和(なごみ)
9月19日(日)森林浴(阿寺の七滝)
9月23日(木)誕生パーティー
9月25日(土)浜名湖花博、スターダスト歌練
9月26日(日)ちぎり寮感謝の集い参加
9月29日(水)「ブリリアント」慰問(シーサイド吉前)

10月9日(土)スターダスト歌練
10月10日(日)五平餅作り
10月11日(月)お祭り参加
10月13日(水)「ブリリアント」慰問(福祉村病院)
10月15日(金)映画会「夢を追かけて」 (豊川市民文化会館)
10月20日(水)「ブリリアント」慰問 (やしの実)
10月23日(土)ブリリアント表彰される。(健康フェスティバル愛知)
10月27日(水)「ブリリアント」慰問(ベルビュ-ハイツ)

ブリリアントに御協力いただいた方

アイトピア様、稲地様、大須賀様、太田様、白井様、佐溝様、清水様、杉浦様、杉本様、平井様、森下様、金原様、レスポワール様

ブリリアントに御寄付くださった方

金原様、鈴木様、善意銀行様、柴田様、森下様、(株)稲井商店様、平井様、杉本様、北川様、上島様、有機デリバリーサービス様、東海有機(株)

編集後記

 9月19日の森林浴、阿寺の七滝は今にも雨が降り出しそうな中、強行軍で行きました。そんなに山の中というわけでもないのにさすが国定公園だけあってシーンとした雰囲気がとても心良く感じられました。七滝を背景に記念写真を何枚か撮りました。外人さんのグループ達から英語で「このボタンをゆっくりおしてください」と言われすぐ意味は分ったけど僕が分からないと思われ、ご親切に女子大生さんが出てきて「このボタン、ゆっくり」といわれたので、「 slowly くらいわかるぞ」と言ってしまいました。

編集長(宇野)

 ブリリアント菜園では夏野菜が終わり、冬野菜の大根、水菜、野沢菜、白菜、しゃもじ菜長ねぎなどが、所狭しと芽を出しています。畑を囲んでいるフェンスには夏のなごりの大きくて長いがぶらんぶらんと重そうにぶら下がり、これはいったい何に使おうかと悩んでしまいそうですが、さすが農園主のみっちゃんのこと「これでわしのマットレスを作る。」だそうです。どんなマットレスが出来るのか楽しみです。

世話人(内田里枝)
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